2006年12月14日 (木)

16日に退院します

Ts290118 ■火曜日に国立がんセンターに行って、受診をした。結果から言えば、胸に残る1cm程度の影は、悪いところが抜けた後のスジというか繊維で、活動性は今ないので、「完全寛解」(現在治っている状態)でしょう、と。しかしこの悪性リンパ腫という病気は再発ということが大前提にあるので、この先に再発したときのために、これ以上の治療はとっておいたほうがいいというがんセンターの意見であった。

今いい時期に完全にがん細胞を叩いた方がいいのでは?つまり放射線や移植を含めた大量化学寮法を追加でする必要はないのか?と聞いたところ、診察してくれた金ドクターは大きく首と手を左右に振り、「その必要はありません!これ以上の治療は過剰治療になります。体にもダメージを受けますし、生涯投与量や被爆量も決まっているものを、今の体にいれることは得策ではありません。むしろこの次(ようするに再発時)が勝負なので、その時までその手段をとっておくというのがいいです!大量化学寮法は基本的に一度しかできませんし。今後は経過観察を注意深くすることでいいです。」とはっきり言い切った。

がんの治療というのは、生涯に体に入れられる薬や被爆量が決まっている中で強い治療をするので、一度切ったカードは二度と切れないことが多い。次々と薬の耐性もできていくので、効かなくなって二度と使えない薬も出てくる。ようするに、後戻りや、やり直しがきかない治療。悪性リンパ腫は外科手術を基本的にしないがん、切らないがんなので、抗がん剤に大きく頼る治療だからますますそうなるのである。慎重に、かつ時期を逃さず。標準治療じゃなくなった今後は、再発すればそれを自分で決めて行かなくてはならない。なので完全寛解と言われても、正直そうそうあまり嬉しさがこみ上げるという気にはなれない。が、やはり、今治っているということは、大きいことではある。

ということで、入院してすることがなくなったので、今後は外来でフォローになった。急であるが16日土曜に退院になりました。再発のことは考えても仕方がないし、ここまで薬が効いて、完全寛解に持ち込めた(がんセンターの見解だけだからわかんないけど、一応症例数は日本一かと思うので)のはラッキーで素直に喜びたい。薬が効かない人、途中で大きくなったりよそにできちゃったりする人、治療がうまく行かない人もいっぱいいるのだから。

でも一応、年明けに何院か病院をまわりセカンドオピニオンしてもらう予定。日本一のがん病院とはいえ、「スジ」とか言われてもにわかに信じられない気持ちもあるし。

■しかし国立がんセンターはすごかった。きれいで大きなVタワーの病院は、当たり前だが全国からがん患者が集結していて、なんだかそんなことを考えると「ああがんって別に特別な病気じゃないんだな」と再認識したり。でもフロアをざっと見渡して、ここにいる人全員がんかいっ?とつっこみを入れたくなる、そう考えるとちょっと怖かった、自分もそうなんだけど(笑)。当たり前だが受診には「がんと証明できる書類一式」が要る。あそこでは私なんかは全然重病人じゃなくて、もっと血反吐吐くぐらい悪くないと、入院はおろか通院もだめ、相手にされないという感じ。とんだけ死にそうな人が集結してんねん?!っつー。先生とかスタッフの対応はとても良かった。何しろ、ハッキリ何でも言ってくれるのがよかった。19階の食堂で、汐留方面の景色を見ながらお茶をして帰ってきた。ちょっとした展望で、すごい。

■代わる代わるナースが来て、今日はお別れの大撮影大会になってしまった。担当のサツキちゃんは泣き出すし、かなわん(笑)

■今は体力がじゃっかん落ちてはいますが、ドクターには「普通の生活して構いません」と言われているので、ぼちぼちとまたおつきあいください。皆様にはご心配おかけして、また温かいお気持ちやお見舞い、本当に本当にありがとうございます。感謝を、心から。

■写真は、差しいれのクリスマスの飾り。かわいい。

| | コメント (19)

2006年12月 7日 (木)

治療効果は、かなりあった

Ts290114001 ■先日の主治医ウッチーからのお話。今までの治療の効果と展望。胸にあり心臓にくっついて悪さをしていた腫瘍は5cmから1cmほどに小さくなり、心臓の回りの悪い水はほぼ消失。上半身の4本の血管内にあった腫瘍も、画像上は消失したように見える。胃の裏のリンパ節もますます縮小。ということで、薬はよく効き、標準治療の中では効果がかなりみられたということであった。つまり、胸の腫瘍1cmだけが、今はっきり画像上で見える病変だということだ。

■ここから先は、血液内科の専門病院に意見をもらい、そちらにゆだねるのがよかろうという主治医の判断。私も同意。なので来週12月12日(火)に国立がんセンターを受診する予定。その後の展望はがんセンターの意見次第。

■腰痛がちょっと再発、長く座るのはつらい。腰痛体操と、入浴時にバスソルトを入れて温める戦法を続けている。ナースの一人が「メディカルアロマ」の講習を受けていて、私のためにマッサージオイルを調合してくれた。それを塗ってマッサージすると、すごく楽になる!これを続けるとよくなる予感。ありがたい。

■3代目主治医ワッキーがおとといの晩に部屋にきてくれた。彼は自然気胸になったのをこらえて仕事を続け、そしたら勤務中に肺と動脈がやぶれて病院でショックを起こし緊急オペになり、否応もなく私の主治医を辞さざるをえなくなった。4リットル体の中に出血し、意識を失い、両親が呼ばれたそうだ。「ちょっとしたおじいちゃんだったら死んでました」と彼は言い、ドクター着をまくり上げて肺に刺した大きな管の痕とオペの傷跡を見せてくれた。よかったよかった、死なないでよかったと私は涙ぐみ、そのあと「主治医が突然死だなんて、私も寝覚め悪すぎだから死なないでよかったよ」とか言って二人で大笑いした。でもさ、そんな死ぬような目に遭ったのに、1ヶ月で現場復帰してんだよ?医者ってハードすぎるよ、おかしいよ。なんかまた仕事ふられたら「うっ。。。」と胸を押さえてやり過ごせとワッキーに言ったけど。無理しないよう祈るばかり。

■先週は外泊できなかったので気分がじゃっかん↓。今週末こそ帰りたい。先週から、ヤクザやさんが入院してきて怒鳴ったりしてしばらくうるさかった。少し離れている大部屋からこの個室まで怒鳴る声が聞こえていた。背中じゅうに入れ墨いれているくせに、採血の細い針は我慢できずにナースを怒鳴るなんて矛盾してない?便秘薬をまじめに飲まずに、ナースを指名してやたら浣腸をさせたがるのは、なんか勘違いしてない?同室の人たちが怖がって今は個室になり、私の部屋には怒号が聞こえなくなったが、ナースはみんないやがっている。やっぱ患者はかわいげがなくっちゃだめだよ。

今週はこんなところ。写真は、つきよさんに編んでもらった帽子。指編みだよ?器用~。気に入っている。

| | コメント (8)

2006年11月15日 (水)

はっきりしないということ

Image0007 今日から6度目のクリーン管理。

今日、先日の腰部MRI結果をふまえて、整形外科の外来受診。腰の痛みが引き続いてあるためだ。腰の5番目の骨、腰骨としては一番上の骨の角が、ほんの少しだが白い影になっている。それはウッチーからも聞いていた。整形のドクターが言うには「撮影時のちょっとした具合の影か、もしくは病気のせいでできた影か、これだけでははっきりしない。病気の影という可能性もある。でも、骨に針を直接刺して組織検査をするのも大変だし、もちろん今は化学療法中で感染危険が大だから、もう少し様子を見てフォローアップでまたMRIを撮り、拡大してないかどうか確かめるしかない」ということであった。

うーん、はっきりしない。またかというげんなりした気持ち。MRIって、すごいようで全然すごくない。写るんだけど結局わかんない。どだい、撮影時のちょっとした影か病気の影かはっきりしない、という言い方はがっくりくる。両者は、えらい違いだ。そういう言い方しかないのはわかるんだけど、またもはっきりしないのかと。

膵臓にある小さな影も、「MRIではっきりしないんで超音波内視鏡で確かめましょう」ということになり、私はその乱暴な内視鏡であごをはずし死ぬほど苦しんで、あげく内視鏡の結果も「異常があると言えない」というもので判然としなかった。

人間の体の中って、もっと臓器がクリアにスッキリ写るものだと思っていた。しかし病気になってからの自分の体の中は、もやもや、ぼーっと、はっきりしないものがいっぱい写る。病変とも言えないけど、解剖学的には写らなくてもいいもの、が写る。人間って、そういうものなのかなと。

ちなみに、今の腰痛は、その影と全く関係なく、いわゆる「腰痛」で、筋肉の張りからくるそうだ。湿布だのストレッチだの姿勢に気を付けるだの、そういう方法で自然治癒を待つしかない。

今日はウッチーが午前中は外勤で、帰ってきてからも忙しいのかまだ私のところへは来ていない。催促してナースに血液データを持ってきてもらい、データを確認して勝手に自分でクリーン管理と判断、空気清浄機をオンにしビニール幕を張ってもらう。ウッチーから指示が出てないので白血球増強注射もまだ打ってない。いつもならば打っている。今日は白血球1600で感染危険がやばくないわけではないのに、整形外科の外来に行かされた。どーゆー指示出ししとんねん。
細かくいろいろあり、じゃっかんイラっとするも、仕方ない。これからバレーボールでも見て気分転換しますか。

今日もナースが何人も来る。藤田さん退院になるとと淋しいよ、とか、私がやめるまではいてよ、などと言ってくる。おいおい、それはナースの台詞か?(笑)

写真は、先日の外泊時に作ったパスタ。ペペロンチーノ、コッパ・キャビアちらし。いただきもののキャビアは、たいそう美味であった。

| | コメント (10)

2006年11月13日 (月)

お久しぶりです

061113_174501 なかなかアップできずご心配をおかけしてます、コメントにお返事もできずごめんなさい。現在6クールめの抗がん剤が投与を今日終え、また感染予防週間に入ってます。元気です。

■この3週間近く、パソコンに短時間でも向かう気になれなかった大きな要因は、今まで経験したことのない激しい腰痛。とにかくベッド上に座ってられない。白血球アップの皮下注射の副作用と相まって、5ヶ月近くに及ぶ監禁生活の影響で、腹背筋がここにきてガクッと落ちてきて腰痛が起きた。それと家に帰るほんの少しの距離でも、履いていった靴が合わなかったので痛みがひどくなった。起きあがりやひねり動作どころか、トイレや寝返りもままならない腰痛に悩まされた3週間。あんまり私が騒ぐので、今日は腰部のMRI撮影にまでなってしまった。鎮痛剤と安静、湿布、5日前から腰痛体操などをして、現在はかなり回復してます。靴も足首固定のしっかりしたブーツに替えて痛みも増強せず安定。こうしてまたパソコンに向かえるようになった。

■新担当医ウッチーは、まあまあいい。3週続けて外泊を許可してくれた。外泊許可になるということは、状態がいいということ。そういう状態に、投薬に頼らず時間がかかっても自然に近い形で保ってくれる。あらかじめ投薬や処置を先回ってやって安全策をとるキッシーとはある意味真逆で、最初はまどろっこしく思えて、彼のやり方を飲み込むまでちょっとイラっとしたりしたが、理解したら、これはこれでありかと。いい加減刺しすぎて刺すところがなくなってきた私の固くなった血管に留置針を刺すのもうまい。

■担当看護師サツキちゃんが結婚式を終え新婚旅行から帰ってきて、披露宴の写真などをナースたちとでこのパソコンで鑑賞、大いに盛り上がる。式に呼ばれているナース達には内緒で、彼女とは当日の衣装や髪型、進行や準備のことについて直前までいろいろ話して、まるで私は親戚のおばさん状態だった。ろくな相談にものれてやってないけど、そういう話は楽しい。式と披露宴のちゃんとした写真はカメラマンに撮ってもらってるけど、スナップだけでも見ていて楽しかった。やっぱ結婚式の写真はいいな。しかし素人のスナップは、ひどいね、ひどい撮りよう(笑)でも写ってる人がみんな若いから、みな美しき。
ここの病棟ナースは結婚式ラッシュで、サツキちゃんの後すぐ結婚式だったシバハラちゃんの写真も見せてもらう。この花嫁はお酒が強くて、呼ばれた人も呑む人ばっかり。3次会の写真は、みんなべろべろに融けていて面白かった。

■2代目主治医キッシーは結構あれからも心配して来てくれる。この間も外泊帰りの夜に針を刺しに来た。なんと超久しぶりに彼女ができたと報告をもらう!よかったよかった!と、サツキちゃんと3人で手を取り合って喜ぶ。やっぱ病棟にいると忙殺されて時間がないから、心エコー室に異動になって時間がちょっとだけできたおかげだと言って喜んでいた。でも来年1月からまた病棟戻り、どうなることか予断は許さない。彼は仕事もできるし、気遣いも半端ないし、この夏期休暇も男と二人旅だったし、挙動不審と声が高いことを鑑みて、私は彼のことをすっかりゲイだと思っていたのだ。

■毎夜ナースが誰かしら部屋にやってきて、話をしていく。師長さんには話せないし、同僚じゃわかんないこととか、やっぱあるじゃないですか。。みたいな。私もろくなアドバイスもできないけど、話を聞くくらいはできるから。それで旅土産とかお手紙とかもらったりして、かえって申し訳なし(笑)

■なんだかんだで3週続けて外泊できた。腰が痛くて外出を満喫するような場合でもなかったが、ゆっくり湯船につかり腰を温めたりできたし、美味しいものは意地でも食べたしよかった。チベットの岩塩入浴剤はとても腰に効いたし肌もすべすべになった。ちょっと寄った日本橋の高島屋で購入。しかし世の中はもうお歳暮・クリスマスなのね。私は今年、夏と秋も飛び越しちゃったのね。

■退院の話もちらほら見えてきた。この6クール目を終え、感染予防週間のあともろもろ検査をして評価。寛解といって見た目腫瘍が消えていれば退院→経過観察になる可能性が高い。来月には退院できると見込んでるウッチーの口ぶり。
しかし、寛解しても半分の人が再発、5年生存率40~50%なことには変わりなく、この数字を少しでも向上させることができる方策を求め、セカンドオピニオンをしてもらう予定。とりあえず一人目、この人にと決めている先生は国立がんセンターのドクター、移植のエキスパート。入院中にウッチーに依頼状を書いてもらわなければならない。

今日現在でこんなところ。写真は新作の工程表。

| | コメント (9)

2006年10月26日 (木)

主治医がまた。。

Image0006_1 ようやっとプレドニン副作用から抜けたと思えば、月曜から血球が下がり感染の危険が高くなる時期に入って、今ビニールハウス暮らし。8600もあった白血球が700にまで4~5日で下がる。空気中のカビに感染してもおかしくないレベル。またまた白血球増加注射を連日打ち(痛いのよ~ 泣)、副作用の腰痛が出てくるも、湿布でやり過ごしている。おそらく明日の採血ではまた元に戻ってくれているのではと期待。そうじゃないと、この週末に外泊が難しくなってくる。

3人目主治医のワッキーは、もこみちとネプチューンの名倉を足して2で割ったようなルックスで、その前のキッシーほどではないがまあまあ相性が合い、それなりにうまくやっていた。しかしここ2日くらい顔を見せないでいたのでどうしたんだろうと訝っていた。ここのドクターは、通常は土日も関係なく毎日1日1~2回は病室にやってくるからだ。

そうしたらなんと一昨日、突然ワッキーが自然気胸(肺に穴が空く)になったそうなのだ。当初は保存的療法でいいでしょうと、そのまま様子を見ていたのが、思ったより全然重症で急変し、ICUに入ってしまった。今日緊急手術だそうだ。え~~というか、あ~~というか。脱力。ワッキーは月単位での療養生活に入ってしまい、私の主治医はまた代わった。これで私の主治医は、通算4人目。

今度の先生ウッチーは、小柄で高校生のようにベビーフェイスだ。年はいくつか知らないが(おそらく30前くらい?)見た目はうちの息子より全然若い。挙動不審な感じはなく、まあなんとか普通にやりとりできる先生だった。しかしそう簡単に信頼関係を結べるわけもなく、しばらくはドクターがどういう人かを見極めながら、体の方は自分で守らなくちゃなんないかなと思う。

この次の6クール目で治療は一段落するので、そのあとの評価と、その後の治療をどうするのか?という大事な時期にこんなことになり、ちょっと不安だ。今までの経過をふまえて、納得いく説明や評価を果たしてウッチーができるのか?と考えてしまう。できれば、心エコー室に異動になった二人目の主治医キッシーにまた戻ってきてもらいたい。やっぱりキッシーがいいなあ。大好きだった二人目の主治医キッシーは30歳で、口呼吸でタメ口で、めちゃめちゃ挙動不審だったが、仕事も気配りも恐ろしくできた。絶対的に信頼していた。しかしキッシーが再び私の主治医になることはあり得ない話だし、そんなこといつまで言ってても仕方ないのだけど。まあとりあえず明後日から2泊家に帰ることだけ考えよう。

写真は前回の外泊時に作った料理。簡単なものでもやはり自分で作れると嬉しいし、野菜を思い切り摂れたことがよかった。今週帰れたら、また一食は作りたい。

| | コメント (4)

2006年10月19日 (木)

「グータン」の江角はキビしい

061014_215801 2クール目から、手帳に毎日の容態やデータをメモしている。これがかなり精神安定や症状への不安軽減に功を奏していると思う。例えば今日10日目なら、朝突然の動悸と腰痛、胃や腸の不快感があるが、前のクールの記録を見るとそこにも全く同じことが書いてある。
3週間のサイクルの中で、私の場合は判で押したように、ほぼ日数もずれずに同じ症状が起きる。「今○日目だから、こうなんだ」と、不快症状が起きても私なりの順調な経過だと捉え、安心することができる。記録するって大事だなと思う。

評価がしばらくないので回復の感覚や目標がつかみづらく、気持ちが中だるみだと、担当看護師サツキちゃんに話す。彼女は定期的に私とカンファレンスをしてくれて、今日もそうだった。気持ちの中だるみなど言っても仕方がないことだが、言うと落ち着くのも事実。白血球が相場より激減する傾向のある私は、外来治療も危険だし体にも負担がかかるとわかってはいるのだが、入院加療しか方法がないと納得してはいるのだが、闘病意欲が維持できるかということに関して、幽閉生活が少しずつボディブローのように効いてぐらついてきているのは否めない。ひとことで言うと「ちょっと、げんなりしてきた」という感じ。

私は普段の体調管理も万全に近いし、感染危険の少ない状態の良い時期は外出や2泊の外泊を増やしていって、気持ちのコントロールをしていきましょうということになった。前からそんな話で別に代わり映えしないことなのだが、話し合って笑い合い、言葉に出すと全然違う。幻視幻覚が出る前の対策だと言えよう。事実私も、はっきりとはしないが、いるはずのない人の気配など、ちょろっと幻覚めいたものは出るときもある。病棟内の同じ病気の人は(半年入院&幽閉、身よりなし)昨晩錯乱していたらしく。気持ちのギアをニュートラルにするイメージを、常にへその下にキュッと持たねばと思う。

そしたら、今日はそのあとのナースが日勤・夜勤と長く部屋にいて話をしていった。こっちも同業者なので、多分これは私に対するメンタルケアなんだろうとわかるが、何より仕事モードより心配している空気が濃い対応で。いやもしかしてそういうのも高度な接客テクニックなんだろうか(笑)どっちにしろ、彼女らのプロっぷりが好ましい。看護で私は今まで生かされていると、またしみじみ。

今日は夕方洗顔したあとに、肌の手入れを念入りにして、誰にも会う予定もないのに薄く化粧をした。いつも思うが、こう丸っぱけだと おでこがどこまでか判然とせず迷う。おしろいを頭頂部近くまではたいてしまい、また一人で笑う。

写真は差しいれの「大阪弁おみくじ綿棒」。毎日使っている、つうかひいている。今日は「超凶 ある意味おいしいで!」

| | コメント (3)

2006年10月16日 (月)

やっぱり「のだめ」は面白い

St280026 前回の外泊は無事2泊を果たし、家の衣替えと、簡単な料理もして家人にふるまうことができた。決して無理はしていないが、生活動作で出来ることが帰るたびに飛躍的に増える。家に帰るということは、気分転換ではなく治療の一環だと思う。

今日は入院125日目、治療5クール7日目。今日で5回目の治療薬が終わり、また6クール目に向けての14日間の投薬お休み期間に入る。あさって頃から白血球が下がり始め、またクリーン管理のビニールハウス暮らしが、ぼちぼちと始まる。

口内炎と吐き気は今回奇跡的に軽い。指先のしびれもひどくなることはなかった。しかし治療薬、プレドニンの副作用が5クール目にして激しくなってきた。1時間のうちに体温が37.5~36℃くらいまで、3~4回アップダウンを繰り返すのが、やはり苦しい。このホットフラッシュは気持ち悪いことこの上ないし、ところ構わず汗が出たりひけたり。坊主頭にも汗をいっぱいかいてしまう。私は人前にも出ないしエアコンで好き勝手に調節できるからいいようなものの、更年期の人は日常生活の中でこの苦しさに耐えてるのか?と思うと信じられない。これが四六時中であれば、間違いなく更年期は立派な病気だ。

あともう一つ、プレドニンの副作用として気分の落ち込みがすごい。人によって感情の起伏が激しくなる人もいるらしいが、私の場合は落ちるだけの傾向のよう。内臓を丸ごと持って行かれるようなとてつもない空虚感と、その大きく空いたところに、周囲へ多大な心配と迷惑をかけているという罪悪感が、ぎゅうぎゅうぎゅうぎゅうとどんどんと隙間なく押し込まれてくるような恐ろしい感覚。言ってみれば幻覚のようなもので、これは薬の副作用と知ってはいるからまだ耐えられるが、正直参り気味。病気になって初めて、「歯を食いしばる」という言葉が思い浮かぶ。

しかし、その空虚を周囲からもらうもので埋めようと、心がけることにした。この土曜日は4時間の外出で仲間の写真展に行き写真をたくさん見て堪能した。人に会い、元気をもらう。

webを流し歩き、携帯のメールの言葉や携帯写真を愛おしみ、差し入れの本をインストールし、差し入れの音楽を感じる。具合が悪かった頃は、そんなことがスムーズに出来なかった。特に本と音楽。あれほど好きだったものだったのに、受け入れがたい時期が長かった。しばらく、みんなの応援を物質的に受け入れる体の状態ではなかった。体力がついてきた、ということなのだと実感する。

写真は写メール添付の伊勢。なんという絶妙のタイミング、美しい緑と光。

| | コメント (9)

2006年10月 7日 (土)

元気です 外泊するかも

060925_075801 今週は4クールめの最後の週で、今日は19日め。連休明けの火曜日から、5クールめに入る。とりあえず6クールまでやって、それから評価して次の方策を考えるというので、それまではその先のことを考えないようにしている。考えても仕方ないし。年内に一度退院できればなあ・・・と、今はそれが願い。

ずっと日記を上げていないと、「死んでるんじゃないか?」とかえってご心配をかけてしまうようなので(笑)これからはあまり間をおかず、短くても一言でも書くようにしようと思った。この2,3日は各方面から連絡をいただいた。みなさんありがとう^^。

先週は治療の次の週で、前半は なんとはなしにはっきりしない体調でだるかったりした。後半は、薬の作用で、いきなりほてって体温が上がり汗が出るという症状がまいった。高市早苗ハンカチ大臣そのまんまの症状である。あの人はおそらく更年期だろうけど、私も疑似更年期症状が起きている。
クーラーつけても暑くって、そうかと思うとすぐに寒くなる。体温的には35.7~37.3度くらいまでアップダウン。1時間に3~4回そうなっちゃう。頻繁に帽子を脱いだりかぶったりして温度調節するも、結構忙しくてまいった。今もその傾向はややあり。お見舞いに来た人、いきなりハゲになってもビックリしないでね。って、全然気にせずいつもハゲのまんまだけど。

今週はクリーン管理で、白血球を上げる皮下注射を続けて打っていた。副作用として、骨髄が頑張って急激に血球を作るもんだから、負荷がかかって腰痛(骨痛)や肋骨痛が起きた。イタタタタと体を動かすのもやっとの老人状態。でも血球が上がりきると、2日で嘘のように痛みはなくなる。不思議。空気中のカビに感染するレベルから、外出できるレベルまで、ジェットコースターのように白血球数が変動するんだから、無理もないのか。

しかしクリーンも無事明けて体調は回復。でも気持ちがなんだか中だるみ。家に帰ってプリントしたり美味しいもの食わないと死んじゃう。そんなんで、今週末は今日から2泊をもくろんで主治医ワッキーに頼んでいるのだが、ワッキーのオーダー忘れで採血が遅くなり、昼は病院食の憂き目に遭っているお昼の現在(泣)でももう夜のお店を予約しちゃったもんね。2泊は無理なら、せめて今日は外出させて~!

写真は、差し入れのMUJIのトマトスープ。これ、ほんとマジでうまいよ!おすすめ~。

| | コメント (8)

2006年9月24日 (日)

昨日は銀座に外出

Image0004 昨日はブログを上げて、また病室から外の景色や秋空をしばらく見ていたら、どうしても外出したくなってしまった。この週末を逃せば、また来週半ばくらいから血球が減り始めてクリーン管理になってしまい10日ほど外へはもちろん病室外にも出られない日が続く。

新主治医「ワッキーもこみち」(キッシーが交代したのです 涙)に外出できないか聞いてみたら、この週末は外泊は無理でも外出は大丈夫そうというので、早速着替えて出かける。外へ出ればうろこ雲の青空も、金木犀の香りも、本当に秋になっちゃったことを教えてくれた。

迷わず銀座。祭日で銀座周辺は道が混んでるとふみ、地下鉄で移動。あっという間。四丁目交差点すぐの「竹葉亭 銀座店」へ直行し、鯛茶漬けを食べる。竹葉亭で鰻を食べずに鯛茶ばっかり食べてるな。初めはお刺身で、徐々にお茶漬けにしてお腹いっぱい食べる。幸せ。

Image0003 次に、帽子を探す。昨日は風が吹いていて、ウイッグの下は完全に丸ハゲ頭皮の私は油断すると地肌が見えてしまうので、外出用の可愛い帽子が欲しくなった。一緒に秋冬の短い靴を探しながら、中央通りをずっと歩きいつも行っている百貨店を軒並み物色。裏通りにも入って、好きなお店をいつもどおり巡った。銀座は歩行者天国だったし、歩く人々のスピードがゆっくりなので、銀ブラが久しぶりの私も難なくすぐ適応する。いつも歩いている通りというのは、しばらく歩いていなくてもすぐ馴染んでしまうものだと感じる。

Image0001_1 中央通り沿いには「GINZA PHOTOGRAMM 2006~瞬間(とき)を銀座から 」というイベントで野外写真展をやっていて、銀座通りの1丁目から8丁目まで、通りの両側の歩道にある植え込みに、丸い大きな展示台が設置され、見やすく斜めになった台には、陶板に焼き付けた写真が飾られていた。40点ある写真は、「マグナム・フォト」で活躍する写真家の作品で、全部東京が写っている。それを眺め眺め、ショッピングを楽しんだ。帽子2点と、秋冬の短い靴を購入、とても気に入った。山野楽器でクレイジーケンバンドの新アルバムもゲット。今回の剣ちゃんは私のラッキーカラーのピンクで決めてくれていて、縁起がイイネ!

夫の秋冬ものの衣料も、超高速回転で組み合わせを考えながら大量購入し、荷物をどっさり自宅に置いて、手洗い・うがいを丁寧にして、お弁当を買い、とんぼ返りで病院へ帰る。夕食が美味しいものは食べられなかったが、6時間半という時間では致し方ない。でも帰ってきても体調は全然変わらず、今日も疲れは残っていない。体力ついて回復してきたんだなと実感する。油断はしない人だけど、自信はついた。まだ抗がん剤入れてる最中なのにね。

でもこんなに元気でも、血球の数が落ちてくるとあっという間に感染して命に別状ある状況になっちゃうなんて、3週間サイクルの中でそんな風に体がいつもクルクル変わっちゃうなんて、本当に自分でも信じられない。

写真は、病院から通りへ出るまでの金木犀の植え込み、プランタン銀座で帽子を買ってすぐかぶり喜んでいる私、GINZA PHOTOGRAMM 2006のフラッグ展示。

| | コメント (8)

2006年9月23日 (土)

治療4クール・5日目

060923_085801 今日はもう点滴はないが、内服の治療薬プレドニンは飲んでいる。16錠を朝昼にわけて飲んでいるが、ちっちゃいくせにかなり苦い。飲んだ後。アイスやゼリー、ヨーグルトですぐ口直しする。昨日一昨日などは点滴の副作用でだるく、すぐそばの冷蔵庫から口直しのものを取るのもおっくうであったが、今日はもう大丈夫。口内炎も今のところなく、吐き気ももうない。回を重ねるごとに副作用が重くなるはずなのに、私の場合は逆に軽くなってきている、不思議。ストレッチやピラティスを軽く行う。

隣室の痴呆のおじいちゃんは、昨日私の部屋の向かいの車いす用トイレで3回失敗した。その都度ナースが時間をかけて介助と後始末をする。でも彼女らはあくまでも丁寧で優しい。おじいちゃんは夜中じゅう「うっ、うっ、う~~~」とまるでラマーズ法のように間断なくうなっていて、わりと元気な大部屋の男の人たちがトイレやロビーで「寝られねえよ」とたむろっていた。私はクリーン個室なのでドアをしめられるし助かる。

昨夜もナースのホッシーがやってきて、彼氏の車のブログの中に、この夏休みに彼と一緒に旅行に行った時の写真が載っているから見て欲しいというので、webで見る。乗鞍高原とか上高地とかの景色が載っていてとても美しかった。写真はそんなに巧くなかったが、景色が圧倒的にきれいで、見てて免疫上がった感じ。洒落たホテルもフレンチのダイニングも写っていて、当たり前だけど入院してからフレンチだのイタリアンだの食べてないなあとしみじみと思う。

ホッシーも来月結婚式。式場の青山のレストランのwebページを見て「いいねえ~」と笑いあう。結婚式当日の髪型を相談しにきたサツキちゃんと同様、彼女もきっととてもかわいらしい花嫁だろう。ホッシーの姑や小姑の話を聞き爆笑して、昨日も気分良く就寝。

写真は今朝の病室の窓。空は確実に高くなり、公園の木々の葉が揺れている様子から風が気持ちよさそうなことを感じる。こんな日はさすがに、外へ出て風を感じながら街を歩きたいと思う。

| | コメント (4)

«今日は4クール・3日目CHOP日